4月23日に『遅死11.02』がリリースされました。内容はSyrup16g(シロップ16グラム)が日比谷野外音楽堂で2024年に行ったライブ映像作品です。20年前にも同じ場所で『遅死10.10』を開催していました。

そんなSyrup16gについてオススメ曲、来歴を紹介しています。Syrup16g知らなかった方も好きになってくれたら嬉しいです

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Syrup16g『遅死11.02』ライブ映像の内容と感想

 

収録曲は以下の20曲です。遅死は6thアルバム「delayedead」から中心に選曲されています。このアルバムはインディーズの頃の再収録があったりとSyrup第1期を完結する作品でした。

遅死11.02ブルーレイジャケット写真
もちろん、購入しました。

今回の収録曲でも1〜10曲迄と16曲目は「delayedead」に入っている曲です。「delay=遅 dead=死」って直訳ですね(笑)

収録曲:「delayedead」中心のセトリ

  1. クロール  
  2. 前頭葉  
  3. Heaven  
  4. もういいって 
  5. 翌日
  6. 生活
  7. 真空
  8. Breezing
  9. エビセン
  10. 明日を落としても
  11. 赤いカラス
  12. I Hate Music
  13. In My Hurts Again
  14. 変拍子
  15. 光なき窓
  16. Sonic Disorder
  17. 神のカルマ
  18. 落堕
  19. coup d’Etat〜空をなくす
  20. Reborn

ライブ鑑賞レビュー

ブルーレイのインナー写真、水たまり越しのシロップ16グラム
中に入っているブックレットより

土砂降りの雨、非日常感強くて五十嵐さんもテンション上がっているのかボーカルがなかなか安定しない印象を受けました。特に高音シャウトは苦しそう。でも必死に絞り出す姿は見ていて、あぁ、こういうとこが好きなんだなぁ、って改めて思いました。Syrup16gはライブを命削ってやっているとこにいつも魂を揺さぶられます

インナーブックレットより、玉ボケのライブ写真
幻想的な感じがいいです

前回はサポートギター入れての4人でしたが、今回は3人だけ。演奏にも緊張感があって今のSyrup16gが詰まっています。ギターの演奏も安定していて、とてもカッコいいです。

「赤いカラス」は今回のライブ演奏が特に好きですね。Syrup16g解散後の五十嵐バンド「犬が吠える」でも演奏されていた曲ですが、2017年delaidbackで収録された曲です。他の曲と並んでいても違和感なくセトリに溶け込んでいます。

それに、「リアル」もすごくかっこいい、最後アンコールを「Reborn」で終わるのも感動的ですよね。

全体的に演奏はとてもイイ!まだライブ観ていない方にもオススメできるライブ映像です!ブックレットの写真もかっこいいのが多いから!

HMV購入ページ↑

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Syrup16gとの出会い

筆者所有の「Hell-See」20周年アナログ盤

Syrup16gも他に紹介しているバンドと同じように高校生の時にアルバム「HELL-SEE」から聞き始めました。「COPY」の頃から友達に勧められていたけど「COPY」は結構おとなしい印象でした。当時の僕にはあまりピンとこなくて、名前知ってるけど、そこまで好きなバンドではなかったです。

「HELL-SEE」の不眠症とかイエロウがドンピシャでそこからハマりました。

それ以来ずっとアルバム買って、(もちろん「COPY」も聞き直しました!)現在でもライブがあれば可能な限り観に行ってる大好きなバンドです。

インタビュー集とキーホルダーの写真
インタビュー集も買いました。めちゃ好きです。

Syrup16g|活動歴

結成から解散まで

  • 1996年 結成
  • 2001年10月 アルバム「COPY」をインディーズでリリース
  • 2002年6月 アルバム「coup d’Etat」でメジャーデビュー
  • 2002年9月 アルバム「delayed」リリース
  • 2003年3月 アルバム「HELL−SEE」リリース
  • 2004年4月 アルバム「Mouth to Mouse」リリース
  • 2004年9月 アルバム「delayedead」リリース
  • 2004年10月 第1期Syrup16g完結
  • 2008年1月 アルバム「Syrup16g」リリース
  • 2008年3月 武道館ライブを最後に解散
syrup16g武道館ライブの看板
2008年武道館での解散ライブも行きました。

結成から解散までのアルバムリリースは上記の通りです。多作!メジャー6年でアルバム6作、アルバムの間にミニアルバムも出していますからね

おそらくすごい消耗だったのではと思いますが、五十嵐さんは当時、曲が湧き出ていたようで、インタビューでも曲はたくさんあると言ってましたしライブでも新曲ってタイトルで頻繁に演奏されていました。

再結成後

  • 2014年6月 再結成
  • 2014年8月 アルバム「Hurt」リリース
  • 2016年11月 アルバム「darc」リリース
  • 2017年11月 アルバム「delaydback」リリース
  • 2022年11月 アルバム「Les Misé blue」リリース

再結成後はマイペースにアルバムリリース、ライブ活動を行なっていますね。

Syrup16g|メンバー

  • 五十嵐 隆:ボーカル、ギター
  • 中畑 大樹:ドラム
  • キタダマキ:ベース

メンバーは2002年にオリジナルメンバーの佐藤(ベース)が脱退して以来、キタダマキがベースを担当しており、再結成後もこの3人で活動しています。

Syrup16gの魅力:口ずさみたくなるメロディ

魅力は何と言ってもメロディだと思います。天才的な親しみやすいメロディにダウナーな歌詞が乗っかるところはSyrup16gの魅力の一つですよね。歌詞も韻を踏む言葉を選んでいるのに意味深な歌詞になっており(たまにほぼダジャレ)、バンドの個性を出している部分だと思います。

delaydeadレコードジャケット
delayedead20周年アナログレコードも買いましたね。

Syrup16gのサウンド:3ピースバンドの見本

サウンド的には、グランジ、シューゲイザーを通過したバンドサウンドになっています。「COPY」以前はグランジ色薄めでしたが、メジャーデビュー後は叫んだり、ギターの歪んだ音が多く聞かれるようになりました。

演奏は五十嵐の体調次第な面が大きいですが、ドラム、ベースは極めて安定しています。絶好調のライブは最高で3ピースバンドの最高峰の一つだと思います。

ギターはソロやコード間違えたりしますがそういう不完全さも魅力になってしまう稀有なバンドですね。ギターソロの時、一生懸命弾いている表情をするので見入ってしまいます。

あのニルバーナもカートの体調次第でライブの出来が変わっていたというので、そういう人間性のあるライブを求める人にはグッとくるものがあります。

Syrup16gの名曲10選:シロップの好きな曲

「不眠症」

最初にすごく好きになった曲です。高校生の自分の趣味にドンピシャで、2番からオクターブ上がるメロとか、歪んだギターとか、叫んでる感じとか全てがかっこよくてたまらなく好きです。歌詞も思春期には刺さる歌詞で、後悔、やけくそ、なかったことにしたい、そんな願望がごちゃ混ぜになってる。

「天才」

Syrup16gの中でも攻撃的な曲ですね。冒頭の「天才だった頃の俺にまた連れってて」がグッと引き込まれるフレーズで初めて聴いた時は自分の胸に刺さる感がありました。投げやりな感じで歌うボーカルがカッコイイです。 MVのイカれた感じも必見ですよ。

「神のカルマ」

ライブでもよく演奏されています。最初のオイ!ってシャウトが好きすぎます。サビ歌詞もダジャレみたいに「サイレンが」、「細菌ガス」ってどうやったら思いつくのか不思議なフレーズが出てきますし、最後レンタルビデオのくだりも不思議な感じがしますがSyrup16gの魅力満載です。

「真空」

おそらくSyrup16gの中でも一番アグレッシブな曲。ライブでも欠かせない曲ですね。ギターリフのカッティングがカッコイイしシャウトもカッコイイ。こういうヤケクソ感がSyrup16gの魅力の一つだと思います。

「生活」

軽快なコード、アップテンポな曲調、グッドメロディ、Syrup16gの中でもキャッチーな曲ですね。バンドコピーも楽しそうな曲。歌詞は相変わらず暗めなのがSyrup16gらしいです。

「イマジネーション」

シンガロングな曲。これは歌詞といい、曲といい大好きです。解散前ということもあって、アルバム「Syrup16g」は閉塞感のあるアルバムですが、この曲は開放感を感じられてアルバムの中でもお気に入りです。歌詞はSyrup16gの活動と重なる感じがしますね。

「もういいって」

今回のライブでも4曲目に演奏されています。これまた攻めた曲調です。歌詞の「時間通りに起きて
やっているのは誰かの代わり」が刺さります。間奏部分の左右に別れたギターの掛け合いがカッコいい。

「うつして」

今のところ最新アルバム「Les Misé
blue」の曲。センチメンタル、Rebornに通じるアコギの印象的なナンバー。こういう美しい曲があるのもSyrup16gのいいところ。弾き語りにもオススメできる歌です。

「生きているよりマシさ」

再結成アルバム「Hurt」からのファーストシングルでしたね。軽快なテンポにのせて「死んでる方がマシ」と歌う、相変わらずの五十嵐節に安心した人は僕だけではないと思います。

「My Song」

Syrup16gの中でも屈指のバラード。ストレートな歌詞で歌われるあなたへの想い。曲は打ち込みサウンド、ピアノ、ストリング取り入れて展開もドラマチックで好き。こういうのが売れていればシロップの立ち位置も今と違っていたかもしれませんね。

【まとめ】全てのギターロックファンに

今でもSyrup16gが活動していることに奇跡を感じますし、感謝です。暗めの曲が多いですが、どん底からの希望を歌っていると思います。くじけそうな時、投げやりな時、逃げ出したい時に聴くと、とても美しく響いてきてグッとくるし何よりも希望を感じられるようになります。高校生時代よりも歌詞が刺さってきちゃいますね。

ギターロックバンドとしてもカッコいいです!今まで聴いたことないひと、知らない人が聴いてくれるきっかけになれたら嬉しいです。

みなさんのSyrup16gの好きな曲コメントして貰えると嬉しいです!

他にもバンド紹介記事書いてますのでよかったらご覧ください。